写真映えする洋服やファッションに敏感な若い世代が利用者に多いInstagramはアパレルと相性がいいジャンルといわれています。

この記事ではアパレル店舗がInstagramを活用するメリットやその活用例について紹介します。

 Instagramの特徴とアパレルとの相性とは?

Instagramは、海外だけでなく日本国内でも人気の高いSNSです。

写真や動画の投稿に特化しており、ファッションや食べ物などの写真映えしやすいジャンルは早期から投稿されてきました。

現在、多くのアパレル店舗がInstagramを活用しており、新商品やセール情報の投稿、スタッフによる着こなし提案など各店舗が趣向を凝らし、投稿に取り組んでいます。

アパレルと相性の良い3つの理由

Instagramがアパレルと相性がいいと言われている3つの理由は下記の通りです。

Instagramがアパレル相性の良い3つの理由
  • Instagramの利用者数が年々増加していること
  • 写真・動画を投稿できるInstagramはアパレルと相性が良いこと
  • Instagramは無料で利用できるが可能

一つずつ見ていきましょう。

Instagramの利用者数が年々増加していること

Instagramの利用ユーザーは20代~30代が最も多く、近年では40代~50代の利用ユーザーも増加傾向にあります。また、男女問わず幅広い年代で利用者が増えており、しっかりとターゲットを定めて活用することで、アパレルブランドの集客が可能です。

写真・動画を投稿できるInstagramはアパレルと相性が良いこと

Instagramは、洋服のデザインや着用した際のコーディネートを写真で確認しやすいため、ファッションの情報収集にInstagramを利用するユーザーが増えています。

ファッションでは、視覚的に分かるデザインや機能・質が購入判断に繋がるため、写真で視覚的に情報を伝えるInstagramはアパレルと相性が良いといえるでしょう。

また、利用ユーザーの増加と共に関連するハッシュタグも増加傾向にあり、ファッションに関する投稿から購買に繋がるケースは日常的に起きています。魅力的な投稿を意識することで、認知度を広げ集客につなげることができます。

Instagramは無料で利用が可能

Instagramは、無料でアカウント作成から利用まで可能です。これまで店舗を認知してもらうためには、ブログや、ECサイトの活用、広告やチラシなどの掲載が必要でした。

しかし、Instagramであれば数多くの利用者がいる中で無料で情報発信ができるため、コスパが非常に高いといえます。

ターゲットをしっかりと定め、アカウント運用が出来れば効果的な集客につなげることができるでしょう。

Instagramを利用することで日本中に認知を広げ、購買につなげることも十分にできるため、広告費を掛けず集客を考えるのであれば、是非とも取り入れたい集客方法の1つです。

Instagramを活用するメリット

Instagramは写真や動画の投稿で、ユーザーに視覚的に訴えかけることができます。特にアパレル店舗はInstagramを活用することで得られるさまざまなメリットがあります。

Instagramを活用するメリット
  1. 認知度の向上
  2. 写真で伝えやすい
  3. ブランディング
  4. お客様とのつながり
  5. コストを押さえたPR
  6. ショッピング機能 

以下で詳しく解説していきます。

認知度の向上

Instagramは、自店舗やブランドの認知度の向上に利用できます。Instagramは、写真や動画で商品の詳細やブランドイメージを伝えやすいメリットがあります。

投稿を継続し、店舗やブランドに興味を持つユーザー・フォロワーが増えることで、結果的に認知度が向上していきます。

実店舗だけでは、周辺に生活する人しか知らないアパレル店舗も、Instagramを利用することで多くの人に知ってもらうきっかけができるでしょう。

写真で伝えやすい

Instagramの写真や動画によるビジュアルを使った投稿は、商品やブランドの魅力を伝えやすいでしょう。

洋服を購入後のイメージがしやすいことも、Instagramに投稿するメリットです。

さらに、購入したユーザーも自身のアカウントで、洋服を着た写真や動画を気軽に投稿ができます。こうして自社ブランドが拡散されていくことは、幅広く知って貰うきっかけになります。

コーディネートの提案ができる

アパレル店舗がInstagramを活用するメリットは、コーディネートの提案ができることです。

消費者によくある悩みとして、「洋服の着こなし方がわからない」「流行アイテムの合わせ方がわからない」などが挙げられます。

そこでアパレル店舗が自らの商品を着たコーディネートを提案し投稿することで、消費者が購入する際に、着た姿や合わせ方をイメージしやすくなります。

Instagramは、コーディネートの提案をするには最適な場です。
こうした提案は新たなファン獲得の機会につながります。

ブランディング

Instagramは投稿を通して、自社のブランディングができます。ブランディングとは「〇〇といえばあの製品」というようにユーザーに共通認識を持たせることです。

他のアパレルブランドとの差別化ができることで、ユーザーにより選ばれるブランド力がついていきます。

Instagramでアパレルブランドの持つイメージを写真で発信することで、ブランドの魅力をユーザーへ普及させる可能性が広がります。ブランドイメージを構築し、ファンを増やしていきましょう。

お客様とのつながり

Instagramで投稿をすることで、お客様とつながりが持てます。

実店舗やネットショップでは、商品を売買した場合、ユーザーが買って、製品を届けるという一方通行になります。

しかし、Instagramを活用するとユーザーは製品を購入前に投稿にコメントをしたり、DMで製品について問い合わせができるなど、購入前にコミュニケーションが取れます。

購入後は、ユーザーが実際に洋服を着た投稿をリポストすることで、交流を深めていき、リピート率向上も期待できます。

コストを抑えたPR

Instagramは個人、事業者問わず、無料でアカウントの作成や写真投稿ができるため、PRのコストが抑えられます。

売上は伸ばしたいけど、広告に回せる費用がないというアパレル店舗にとって、無料で始められ、多くのユーザーにPRできるInstagramはぜひ活用したいSNSです。

自店舗の発信を続けInstagramの露出が増えることは、自然とPRにつながっていくでしょう。

ショッピング機能

ショッピング機能を設定すると、Instagramから簡単にネットショップへ移動ができます。

ショッピング機能は投稿にタグをつけられる機能で、ユーザーが楽に商品購入ページへ移動できる点が大きなメリットです。

タグの効果としては、Instagramで気になる商品があったとき、興味関心が一番高い状態で商品購入ページに移動できる点です。

ユーザーの購入意欲が高い状態を維持したまま購入ページへ移動するため、購入率が高くなります。ショッピング機能は、アパレル店舗がぜひ利用したい機能です。

アパレルで活用できるInstagramの機能

Instagramがアパレル集客に適しているとはいえ、投稿していれば自然に集客数が増えるわけではありません。日々多くのユーザーが投稿している中で、むやみに発信を続けても投稿は埋もれてしまうだけです。

そのため、見込み客に投稿を見てもらい集客へつなげるには、Instagramの仕組み(アルゴリズム)の理解が必要です。

ここでは、Instagramの公式情報をもとに下記3つの機能で何が重視されているのか、その仕組みを紹介します。

Instagramの仕組みを理解し、アカウント運用することで、効果的に集客を伸ばせるようになるでしょう。

以下で詳しく解説します。

Instagramの3つの機能
  • フィード/ストーリーズ機能
  • 発見タブ機能
  • リール機能

フィード/ストーリーズ機能

フォロワーや親しい友達に登録したユーザーの投稿を見ることを目的としたフィード/ストーリーズ機能には、ユーザーにとって有益な投稿かどうかを判断するため、主に5つの情報が重視されています。

フィード/ストーリーズ機能で重視される5つの情報
  1. プロフィール写真のタップ数
  2. 投稿の保存数
  3. いいね数
  4. コメント数
  5. 閲覧時間

これらが多いほど、タイムラインやハッシュタグ検索の画面上部へ優先的に投稿が表示されます。

また、問い合わせボタンや販売サイトのURLリンクは、プロフィールページにしか掲載できないため、5つの中でも「アカウントプロフィール写真のタップ数」は、集客に直結する重要な指標といえます。

投稿がどれほどのパフォーマンスをあげられているかを確認しながら、アカウント運用をしていきましょう。

発見タブ機能

Instagramでは、アカウントをフォローをしていないユーザーへの認知を目的として、発見タブ機能があります。

発見タブ機能は、ユーザーにとって有益な投稿かどうかを判断するため、主に下記5つの情報が重視されています。

発見タブ機能で重視される5つの情報
  1. 投稿へのいいね数
  2. 保存数
  3. シェア数
  4. コメント数
  5. 投稿の発信からいいねやコメントされる速度

また、発見タブの上部に表示させる投稿は、これまでユーザーが行ってきたいいねやコメントなどのアクションや、直近数週間でやり取りされた他ユーザーとのコミュニケーションが参考となる場合があります。

ユーザーにとって有益な情報が発信できているかを重視している点は、フィード/ストーリーズ機能と共通していますが、いいねやコメントされる速度が重要視されているのは、発見タブならではの特徴です。

フォロワー数やアカウントの認知度を高めるには、ユーザーの興味や関心に基づいた発信が必要になるでしょう。

リール機能

リール機能は、アカウントをフォローしていないユーザーへの認知や純粋に投稿を楽しんでもらうのを目的とした機能です。閲覧ユーザーにとって楽しいか、面白い投稿であるかを判断するため主に次4つの情報が重視されています。

リール機能で重視される4つの情報
  1. リール投稿へのいいね数
  2. コメント数
  3. 閲覧完了率
  4. リール作成(音源)ページへの移動数

閲覧完了率とは、最後まで見られたリール投稿が、ユーザーにとって面白い投稿であることを示す判断材料になります。

リール機能もフォロワー数やアカウントの認知度を高める上で重要な情報といえるでしょう。

Instagramの機能を活用した具体的な活用事例9選

ここからは、Instagramを活用した具体的な活用事例を9つ紹介していきます。

活用方法①集客動線を設置する

アカウントのプロフィールページに集客動線を設置しましょう。

集客動線とは下記2つを指します。

  • 販売サイトのURL
  • 「ショップを見る」ボタン

Instagramでは、フォロワーや投稿の閲覧数が増えても、集客数に直結するわけではありません。ユーザーが投稿を機に上記の動線へ移動して、はじめて集客に繋がります。

また、フィードやリールに上記の集客動線の設置はできないため、上記2つの集客動線は必ずプロフィールページに設置しましょう。

活用方法②投稿日時や頻度を決める

投稿日時や頻度は、あらかじめ決めておきましょう。投稿日時を決めることで、他ユーザーが投稿をいつチェックすればいいかが分かります。

また、いつどのくらいの頻度で投稿するかをこと前に告知しておけば、投稿を見てもらえる可能性はさらに高くなります。

投稿を機に、ユーザーから有益な情報を発信していると感じてもらえれば、投稿をチェックする習慣につながります。決めた投稿日時や頻度は、一目でわかるようにプロフィール欄に記載しておきましょう。

投稿日時は、ユーザーが積極的にInstagramを利用する時間帯である。16時から22時の間に投稿日時を決めると良いでしょう。

投稿を継続しつつ、適切な時間を探っていくのがおすすめです。

活用方法③ハイライトに新作商品や最新情報をまとめる

ハイライトとは、1度投稿したストーリーズをプロフィールページ上に固定表示できる機能です。ハイライトには、新作商品やキャンペーンなどの最新情報をまとめるとよいでしょう。

投稿一覧の上部に表示されるため、プロフィールページに訪れたユーザーからわかりやすく、伝えたい情報をまとめておけば見てもらえる可能性は高くなります。

特に、季節が変わるたび新作商品やセール品を売り出すアパレル店舗にとって、最新の情報を届けやすいハイライト機能は、ぜひとも活用したい機能の1つです。

季節の変わり目や、商品の在庫数などに応じた定期的な更新を心がけると良いでしょう。

活用方法④ハッシュタグは11個以上付ける

ハッシュタグとは、他ユーザーのアカウントや投稿を手軽に探せるInstagram機能の1つです。

検索窓にキーワードを入力するだけで、手軽にアカウントや投稿を探せる点が、多くのユーザーがInstagramを活用し、ファッション情報を収集する背景ともいえます。

ユーザーの目に触れる機会を増やす為、投稿のハッシュタグは11個以上つけるのが、おすすめです。

活用方法⑤ユーザーが求める情報を欠かさず記載する

商品のサイズや素材など、ユーザーの購買に欠かせない情報は投稿に記載するようにしましょう。

特に商品のサイズは詳細表記だけでなく、購入したユーザーの着用感に関する口コミも掲載できるとより効果的です。

オンライン上では実店舗のように触れたり、試着室でのサイズ確認はできません。その為 サイズ情報、素材や着用感の口コミは購買に欠かせない情報となります。

つまり、投稿で商品を掲載してもサイズや素材に関する情報がなければ、購入はもちろん集客に繋がる可能性は低くなっていきます。

そのため、商品を投稿する際はユーザーの購買に直接影響するサイズや素材の情報は、欠かさず記載するようにしましょう。

活用方法➅投稿写真の画質にこだわる

Instagramへは、高画質な写真を投稿しましょう。写真がメインのInstagramにおいて、投稿画像の画質は重要なポイントとなります。

せっかく投稿した写真も画質が粗くては、商品のデザインや素材の見た目を確認しづらいため、ユーザーの購買意欲は下がってしまうでしょう。

高画質な投稿写真であれば、商品に対する印象は良くなり、より詳しく商品を見てみようという心理から集客にも繋がりやすくなります。

商品画像を投稿する際は、洋服全体のシルエットと生地のアップ画を合わせて掲載するのがおすすめです。資金に余裕があれば、高画質な写真を投稿するための画像編集ソフトや撮影用カメラを準備しておくとよいでしょう。

活用方法⑦着用感は動画で伝える

オンラインショップでは、実店舗のように商品を試着して確かめるといったことができないため、投稿文や写真を通じて、いくら商品のサイズ・素材が理解できても、購入まで踏み切れないユーザーは少なくありません。

そして、これらはオンラインで洋服を買った経験が乏しいユーザーほど、イメージと違う商品を購入し、後悔したくない気持ちから不安を感じやすい傾向があります。

そのため、ユーザーが着た際のイメージを膨らませられるよう、着用感を動画として投稿し伝えましょう

着用している様子を確認するか、否かでは商品イメージの膨らみ方に大きな差が出ます。着用しながら商品のサイズや素材に関する情報を解説できると、ユーザーの購買意欲は一層高くなるでしょう。

また、Instagramライブで配信した動画を投稿するのもおすすめです。着用感を動画で伝え、オンラインでの購入経験が乏しいユーザーを集客につなげていきましょう。

活用方法⑧UGCを活用する

UGCとは、ユーザーによって作られたコンテンツの総称を指し「User Generated Contents」の略称です。通常のフィード投稿やストーリーズ、リールなど、Instagram内でユーザーが発信する情報はすべてUGCに該当します。

UGCの中でも、ユーザーが発信する商品レビューや口コミは積極的に活用していきましょう。

商品を購入する際、レビューや口コミを参考にするユーザーは多くいます。購入者のレビューや口コミはユーザーの購買、ならびに集客に大きな影響を与える情報源といえるでしょう。

そのため、商品情報を投稿する際は購入者のレビューや口コミ情報もあわせて掲載するのが効果的です。

レビューや口コミは、店舗やオンラインショップで商品を購入したユーザーに、#店舗名、#ブランド名、#商品名を付けて感想を教えてください!と伝え、レビューの発信を促してみるとよいでしょう。

レビューを投稿してくれたお客様に対し、割引券などの特典を設けると購入者の投稿意欲も高まるのでおすすめです。

UGC、購入者のレビューや口コミを活用し、ユーザーの購買意欲を高めていきましょう。

活用方法⑨インフルエンサーの起用を検討する

予算に余裕があれば、インフルエンサーの起用も検討するのもよいでしょう。Instagramには多くのフォロワーを抱えるInstaグラマーと呼ばれるインフルエンサーが存在しています。

多くのフォロワーを抱えるInstaグラマーに自社商品を発信してもらえれば、より効果的な集客が期待できます。

Instaグラマーを起用する場合は、事前にフォロワー数や投稿内容をチェックし、依頼する費用以上の集客効果が見込めるか、自社のイメージにあうか、などを慎重に検討することが大切です。

費用以上の集客効果が見込めるようであれば、気になるインフルエンサーにメッセージを送ると良いでしょう。

まとめ

アパレルは、Instagramと相性の良いジャンルです。写真や動画を投稿として発信できるため、視覚的に見る必要があるファッション業界、アパレルブランドは、ぜひとも利用したい集客メディアです。

集客においても、お客様にその後の声掛けをすることが難しい実店舗やネットショップと違い、Instagramは投稿にいいねをしたり、リポストすることで、継続的にコミュニケーションを取ることで、リピーターやファン化につなげることが可能です。

より効果を出すために、伸びているアパレルブランドのアカウントを参考にするのもよいでしょう。

1番大切なことは、自社のターゲットユーザーがどのような人か、必要としている情報は何かを見極めることです。